素焼土管
優れた排水性、効果の維持、環境へのやさしさを兼ね備えた暗渠排水用の土管です
素焼土管の優れた特徴
安全性
原料は100%粘土のため、有害物質を含みません。よって安全な排水環境を保てます。
耐久・耐圧性
耐久性は、半永久に形成を保ちます。近年、トラクターの大型化により、管にかかる荷重が心配されておりますが、素焼土管は合成管の強度の2.5倍であり、土中での荷重破損はありません。
補修性
素焼土管は30cmの管を突き付けで施工をするため、サブソイラーでの心土破砕等で管が破損しても土管が土壌に上がってくることはなく、補修時も壊れた部分のみ交換が可能です。
素焼土管排水のメカニズム
土が乾けば暗渠は効く、暗渠が効けば土は乾く、素焼土管はすばやく排水します
良く効く暗渠とは、圃場の余剰水を短時間で排水できる暗渠といえます。素焼土管は、初期排水力が高く、短時間で多量の余剰水を土中から排除します。
ですから、暗渠周辺の土は乾いた状態が長く保たれるため、孔隙が発達し、そこが水道となってさらに暗渠に水が集まりやすくなります。
土の本来の働きを助けるのが暗渠の役目
作物に必要な水は小さな孔(あな)に引きとめ、余分な水は大きな隙(すきま)から排出します。これが土が本来持っている働きです。この働きは、つちが良く乾き土の中の孔隙が発達することで促進されますので、暗渠の役割が重要となります。
素焼土管の排水は95%が継目からの吸水によるもの
素焼土管の排水は95%が継目からで、5%は土管の表面吸水によるものです。排水は土管の底から地下水の圧力により下側の継目から水が入り込み、水を排水します。
素焼土管の長所は、短所を補ってお釣りがきます
土管暗渠は継目が多く、管ズレやフリクよる土砂の流入が懸念されます。
しかし、地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部中央農業試験場が行った調査『排水低下とその要因』では、管ズレが原因とされる排水不良はごく少量とわかっております。
そればかりか、土管は施工性の悪い泥炭地での普及率が高く、疎水材や土壌条件を選びません。逆に継目が多いことでで高い排水能力を生み出します。
素焼土管の種類と規格(北海道標準規格)
管 種 | 内 径 | 厚 さ | 長 さ | 耐圧強度 | 吸水率 | 目安重量 |
6cm管 | 60mm | 10mm | 300mm | 2.5kN以上 | 18%以下 | 1.3kg |
9cm管 | 90mm | 12mm | 300mm | 2.7kN以上 | 18%以下 | 2.4kg |
12cm管 | 120mm | 15mm | 300mm | 2.9kN以上 | 18%以下 | 3.5kg |
15cm管 | 150mm | 15mm | 300mm | 2.9kN以上 | 18%以下 | 4.6kg |
※継手管(異型管)もあります。詳しくはお問い合わせ下さい。